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2020年7月1日、レジ袋の有料化が全国的に義務付けられました。
このことをきっかけに「環境問題」に意識を向けるようになった方もいらっしゃったのではないでしょうか。
レジ袋の主原料である「プラスチック」は、海の生態系や人体に悪影響を及ぼす可能性があることから、世界各国で早急な対応が求められるようになりました。
また、こうした環境問題への取り組みは、一企業としての社会的責任=CSRを果たしていく上でも必須課題であると捉えております。そこで弊社でも環境問題についての理解を深め、身近にある小さなことから環境問題に貢献できないかと考えております。
世界で起きている環境問題
地球温暖化、森林破壊、海洋汚染・・・世界では様々な環境問題が起きています。
なかでも近年、クローズアップされているのが「海洋プラスチック問題」です。
プラスチック製品は洋服や自動車などに使用されているだけでなく、手軽さや安価に生産できることからビニールや発泡スチロールといった包装・梱包資材としても幅広く使われています。
その一方で、生成・焼却時に二酸化炭素が発生する点や、海に流入した際に細かな片(マイクロプラスチック)となる点など、海の生態系や人体に悪影響を及ぼすといった側面もあります。
このままプラスチックの生産量が増え続ければ、2050年には「海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回る」といった予測も発表されるほど深刻な問題になっています。
こうした様々な環境問題の解決に向けて、社会発展の一翼を担う国や企業が主体となりサステナブル[1]な社会の実現を目指す取り組みが広がり続けています。
タイヤメーカー各社のサステナブル化に向けた取り組み
各企業に対しても「環境に配慮した製品の開発」や「事業活動における環境負荷の低減」など、積極的な取り組みに期待が寄せられています。
(例1)横浜ゴム株式会社
合成ゴムの主原料であるブタジエンをバイオマスから生成する技術を理化学研究所や日本ゼオンと共同で開発。8月にはバイオエタノールからブタジエンを大量合成し、従来と同等の性能を持つ自動車用タイヤを産業技術総合研究所などと試作。
(例2)住友ゴム工業株式会社
タイヤに使用する原材料のうち、バイオマス原材料やリサイクル原材料の比率を2030年までに40%、50年までに100%にする目標を掲げている。
最終的には、バイオマス原材料とリサイクル原材料を組み合わせた資源循環する調達システムの確立を目指す。
小さなことからコツコツと・・・
こうした背景を受けて、弊社においても業務の身近にある小さな事から見直し改善していくことで、環境問題の解決の一助になれればと考えております。
同時に、社員ひとりひとりが自社のCSRを理解し “当事者意識” を持ちながら環境対策等に取り組むことを目指しています。その一環として、現在取り組み中のCSR活動をご紹介します。
➀ラップフィルム廃止に向けた取り組み
先ず始めに着目したのが、「タイヤの納品時に使用するラップの消費量」です。
弊社で使用しているラップの量は、長さに換算すると年間約142km。直線距離にして横浜~宇都宮間に相当します。
現状そのラップはお得意様各店舗にて廃棄されるかたちとなっております。
まずは「ラップフィルムの使用量削減」といった身近な行動から、環境活動を強化していきたいと考えております。
また、今後は「環境配慮されたラップの使用」や「繰り返し使えるタイヤカバーの導入」を検討しております。
➁ホイールの箱なし納品の推進
弊社では、7月から冬の本商戦に向けて約1万本のスタッドレスタイヤとホイールの組み込み作業を開始します。
その際に使用するホイールは、ダンボール箱に2枚入りで梱包されて入荷します。
ダンボール梱包は、開封 ➡ 取り出し ➡ 片づけ ➡ 廃棄といった不要な作業工程を生み、その作業が相当な負担となる上に、これだけ手間をかけた先には、「資源の廃棄」といった現実しかありません。
つまり無駄な作業に多くの時間と労力を割いているわけです。
そこで新たな取り組みとして、「ホイールの箱なし納品」を実施することといたしました。
弊社で取り扱う“アルミホイール”の多くは海外に生産拠点を構えており、配送の関係上梱包資材を廃止するには難しい実情が続いております。
一方で国内ホイールメーカーに交渉したところ、国内生産されている“スチールホイール”の一部サイズであれば、箱なし納品していただけることが決定いたしました。
今期のスチールホイール入荷枚数はおよそ2,000枚、結果的に約1,000箱分の梱包資材削減につながります。
また、余分な資源廃棄をやめることで環境問題解決への一助のみならず、作業マンの大幅な負担軽減にも期待できます。
今後も箱なし納品できるサイズの拡大に向けて、各メーカーとの交渉を続けて参ります。
そして、スチールホイールに限らずアルミホイールやバッテリー等に使用される梱包資材の削減にも努めて参ります。
➂ビーチクリーン活動への参加
一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA)の調査によると、認識されている範囲だけでも毎年約3万トンの廃タイヤが不法投棄されています。
未だにこれだけの不法投棄が行われている現状があり、こうした背景からタイヤを取り扱う弊社としても環境保全につながる活動に参画していくべきだと考えるようになりました。
また、弊社グループ会社「神奈川トヨタ商事株式会社」が「公益財団法人かながわ海岸美化財団」と合同でビーチクリーン活動を行っていることもあり、弊社からも有志で参画させて頂くなどの活動を始めました。
こうした活動は環境保全だけでなく、社員の環境意識の向上にもつながります。
小さな活動を積み重ねながら社員ひとりひとりがCSRについて理解を深め、
「自分に出来ることはなんだろう?」と自主的に考え、参画していける未来を目指していきます!